U Spin

日々憂憂

文芸誌とかの話

書店員ではないけれど、芥川賞本屋大賞の時期になると掲載雑誌が気になります。

あと、未発表作品の掲載があれば思わずページを捲りたくなる活字の重箱。それが、文芸雑誌。

はじめて手にした文芸雑誌は、古井由吉氏が連載していた『新潮』だった気がします。

死期を悟っていたんだろうな……と、ひんやり冷たい掌が触れてくるような、幽鬼的な雰囲気な文章に心掴まれた記憶があります。

 

https://spin.kawade.co.jp/

↑は、創刊号から講読している河出書房出版の『Spin』という雑誌です。缶コーヒー3本程度の値段で、中村文則氏や歌手や声優などの作品が掲載されてあります。

これだけで、もうお買い得感があるのに、マンガを題材にしたユニークな短歌もあったり、『紙の話』再度材質を確かめる面白味があります。

そして、好きなコーナーは、『手に入りにくいけどおすすめの本』新聞の書評が好きな人間なので、新しい本への手引きはワクワクします。

また、特典の栞は透けて見える文章がきらきらしていてお気に入り(だから、安易には使えない)です。

続刊が楽しみな一冊です。